ハンディミシンのおはなし
ミシンは大きくて場所を取るし、使いこなす自信がないから、ハンディミシンでも買おうかしら。
なんて思っている人のためおはなしです。
目次
ハンディミシンとは?
ハンディミシンは、片手で持てる大きさの、軽くてコンパクトなミシンです。
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ハンディミシンには電動タイプと手動タイプがありますが、手動のものはホチキスのように自分の力で動かさなければならないので、なかなか力がいります。
場所を取らないこと、出してきたり片付けたりするのがラク、家庭用ミシンよりは安価ということで、購入を検討する人も多いです。
しかし、これがかなり扱いづらい代物となっています。
まず一番の欠点は下糸がないことです。
通常のミシンは上糸と下糸を絡ませて簡単には抜けないように縫っています。
しかしハンディミシンには上糸しかありません。
刺繍をしている人にはチェーンステッチと言うと分かるのでしょうか。
編み物をやったことがある方は、くさり編みをイメージしてみてください。
どちらも分からなければ、スカートやズボンの裾を。
手縫いやミシンのような真っすぐな線と違い、チェーン、つまり鎖のようになっていますよね。
上糸しかないハンディミシンで縫うと、表は真っすぐに見えますが、裏から見ると鎖状になってしまいます。
そして、縫ったあと縫い終わりの糸始末をせずに引っ張ってしまうと、するする抜けて全部ほどけてしまいます。
手縫いであれば、布を貫通させて裏から刺すという作業を繰り返すので、1ヶ所糸が切れたからといってすぐに全部が抜けてしまうわけではないですが、チェーンステッチは一ヶ所切れ目ができてしまうと処理をしない限り、あっという間に全部抜けてしまいます。
ハンディミシンって実際どうなの?
ハンディミシンは、おもちゃみたいと揶揄されることもあるぐらい、チープな作りになっています。
もう捨てちゃったので写真はないのですが、私もハンディミシンを買ったことがあります。
実際使ってみて、初心者向きではないなと感じます。
まず糸がミシン糸じゃなくてボビン糸を使う機種が多いです。
ボビンって、通常ミシン本体があれば簡単に巻くことができますが、ハンディミシンでは巻くことができません。
なので、元から糸が巻かれて売っているボビンを購入してこなければなりません。
ハンディなので電源コードがなく、電池タイプの場合が多いのですが、電池はすぐになくなってしまいます。
そして縫い終わりの糸始末が面倒です。
ミシンなら返し縫いをするだけですが、そういう機能もないので自力でほどけないように結びます。
ハンディミシンを使いこなすには
ハンディミシンは、初心者が使うよりもミシンに慣れている人が2台目として使ったり、中学生ぐらいの子が使うおもちゃとして買うのが良いと思います。
手縫いが苦手、裁縫が苦手、ミシンは初めて、なんていう人には向かないのではないかと私は思います。
逆に、裁縫が得意で、多少グチャグチャとなっても手で修正できるような人の方が向いているのではないかと思います。
また、チェーンステッチで糸を抜こうとしたときにスルスルと抜けるという性質を利用して、しつけ縫いに利用したり、イベントで 1日だけ縫いたい服に使うのなら良さそうな気がします。
レビュー評価を読んでも、使いこなせた人と使いこなせなかった人で意見が二分しています。
購入当時の私には使いこなせなかったので難しいという印象を持っていますが、今だったら使いこなせていたかもしれません。
インターネットも発達していますので、使い方の動画を見ながらできそうですしね。
素人こそ普通のミシンがおすすめ
ハンディミシンは難易度が高いため、それなりに器用で裁縫に苦手意識を持っていない人向けの道具だと思います。
なので、買うかどうかを迷っている方は、普通のミシンが良いと思いますよ。
我が家で使っているミシンは、ブラザーのミシンです。
型番はPS202で、2015年に買ったものです。
購入当時は、2万円以下でした。
フットコントローラーは別売りだったので迷ったのですが、買ってよかったと思っています。
スゴイ機能が付いているわけではありませんが、基本的なことはできるはずです。
ハンディミシンよりは高くなってしまうし、場所も取りますし、出してくるのも億劫ですが、使用用途の幅が広がります。
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下糸つきのハンディミシン
ハンディミシンなのに下糸が付いている機種もあります。
こちらだとレビュー評価も高いので、一考の価値があるかもしれません。
海外のメーカーなので、英語が読めない方は「日本語説明書つき」のお店から購入したほうが安心です。
お店によっては英語の説明書しかついていない場合がありますので、よく注意してください。
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